bookmark_border[560] CQ誌5月号

CQ誌5月号の特集は「HFコンパクト・アンテナ活用ガイド」、別冊付録は「2022年版春のDX入門」ということで、正に当局の運用形態に合った記事です。

まだざっと目を通しただけですが、その中で特に「スクリュードライバー・アンテナの勧め」はとても共感できる内容で頷きながら読みました。SD330やATAS-120Aも高性能で使い易いアンテナですが、RHM12/RHMC12はコンパクトで持ち運びに便利でありながら多バンド対応、しかも設置や調整が容易という優れた商品であると改めて感じています。

なお、RHM12(RHM10も?)は根元のコイル部分の長さを調整するだけでマッチングが取れますので、ここに例えば絶縁体のバーを付けて手元で長さ調整ができれば便利かと思います。昔のクルマについていたオートアンテナ用のモータを使ってそのバーを動かせば自動調整ができるのでは・・・と妄想が広がります。

ところで記事では「コンパクト・アンテナ」「スクリュードライバー・アンテナ」「モービル・ホイップ・アンテナ」など「アンテナ」の前に「・」が付いています。理由は分かりませんが、これをつなげてしまうと固有名詞になるからかも知れませんね。もしくは他者の商標権に触れることになるのでしょうか・・・?ブログ記事を書くにあたり少し気になるところです。
これから別冊付録の方も読み進めたいと思います。

bookmark_border[544] ロッドエレメント固定方法

結局、この週末は雑用にかまけて無線機に触れることなく過ぎてしまいました。ここのところ週末には12m FT8での遠距離DXが課題となっていましたがそれもできず、またロッドエレメントの設置を試すことなく終わりました。

ロッドエレメントは水平にして使うつもりですが、長さが5mもあるため根元の1点を固定するだけでは支持できず、やはり最低2点での固定が必要になります。また、電気的にグランドから浮かせなければなりません。

今考えているのは、エレメントの根元にスパイラルチューブを何重にも巻き、TVアンテナ用のクロスマウントで垂直ポール(塩ビ管)に固定する方法です。角度は90度で水平になり、少し上の方に取り付ければベランダの構造物にも干渉せずに良いかなと思っています。またエレメントを水平方向に回転させたいので、塩ビ管のジョイントを利用することを検討したいと思います。

次の週末は3連休ですので、じっくりと考えてみます。

bookmark_border[542] ロッドエレメント入手

ATUにつなぐためのロングワイヤの設置方法を検討してきましたが、ベランダの構造の関係からワイヤを張るのは難しく、ロッドエレメントを使うことにしました。先に少しご紹介した5m物が当局の設置環境に最適と思われましたので、早速入手しました。

9段のロッドで先端は思ったよりも太くしっかりしています。またM6ネジでワイヤでのエレメントの延長も簡単にできそうです。ちなみにこれはNATECさんの「NAR100」に使われているものに似ているように思います。

根本はM10ネジでATUからのケーブルを接続できます。

残る課題は、このエレメントの固定方法ですね。NAR100の様な固定金具があれば良いのですが、ネットを探しても見つかりませんでした。この週末は、また悩むことになりそうです。

bookmark_border[530] クウェートとの初QSO

昨日夕方、12m FT8でクウェートとつながりました。当局にとって初めてのエンティティです。ATAS-120Aホイップアンテナを使いました。

ワッチし始めたときはパイルになっておらず、相手局はCQを出していて2局めに取っていただいたので、皆さんにとっては珍しい局ではないのかも知れません。いずれにせよクウェートは当局の初エンティティですので貴重なQSOです。コンディションのパラメータは「SFI=97, A=2, K=2」でした。

その後、12m FT8ではスロベニアとイタリアにつながりました。伝搬状況はこの様な感じです。

(PSK Reporter表示画像を引用)

ところで当局のベランダは南向きで欧州方面は建物で遮られていますので、電波はロングパスで飛んでいたのでしょうか・・・。もしくは近くのビルに反射していたのかも知れませんが、この週末はコンディションが良好で遠くまでつながって良かったです。

bookmark_border[489] 電源重畳ATU関連知財

今年に入ってからずっとATUのことが頭の片隅にあり、今回もまたその関係の話題です。

MFJ製の屋外型ATUは、同軸ケーブルに高周波信号と共に電源や制御信号を通すいわゆる「電源重畳」方式でコントロールケーブルが不要なのですが、そもそもこのようなアイディアはいつどこで生まれたのかを少し調べてみました。

とりあえず国内特許・実用新案を検索してみましたが電源重畳自体は昔からポピュラーな技術のようで、アンテナ制御関係に絞ってみたところ「実用新案登録第3034864号」がヒットしました。出願日は1996年8月19日、登録日は1996年12月11日です。特許と違って実用新案は簡易な審査なので出願から登録までが速いですね。請求項の内容は以下のとおりです。

【請求項1】
複数の周波数帯域を有し選択的に周波数を設定して無線通信を行う無線通信機において、選択した周波数に応じてアンテナの整合を行う整合部を備えたアンテナと無線通信機との間の送受信信号を通す同軸ケーブルに、送受信信号と整合部を制御する制御信号と整合部を作動させる電源とを重畳して通すことを特徴とする自動同調アンテナ。

【請求項2】
アンテナ整合部の同調コイルは、同調コイルに内接する導体の摺動子をモータ回転により摺動させてアンテナ同調させる構成とし、無線通信機とアンテナとを接続して送受信信号を通す同軸ケーブルに、モータ電源と、アンテナ同調のSWR信号に基づきアンテナ同調を行うモータの制御信号とを重畳させ、アンテナ整合部では、送受信信号はHPF、モータ電源はチョークコイル、制御信号はBPFにより各信号を分離してアンテナ自動同調をすることを特徴とする自動同調アンテナ。

このようにスクリュードライバアンテナ用の電源重畳に関する考案かと思いますが、請求項1は範囲が広く、ATUをアンテナの一部と解釈することもできそうですね。

ちなみにこれは八重洲無線から出願されたものです。ATAS-120などを想定したものでしょうか。すでに権利は失効しており、また他に特許があったとしても、この実用新案が先行技術となるため、少なくともこのようなコンセプトレベルでは特許について心配する必要はなさそうです。

あとは、実際に電源重畳を実現したり効率良くチューニングするための回路や制御手段、構造関係で特許が存在するのかが気になるところです。制御のアルゴリズムについてはノウハウ的な部分ですので、特許出願はされていないかも知れませんね。

今後、余裕があれば他社の特許なども調べてみたいと思います。