bookmark_border[496] KiwiSDR

最近気になっていた「KiwiSDR」を少しだけ試してみました。と言っても、自分でSDR受信機を設置した訳ではなく、このサイトに公開されているSDRから適当なものを選び、受信周波数とモードを選択してPCから音を出してみただけです。

試しに40mバンドを選択してみました。周波数とモードは国内FT8用のものです。なお周波数は「KHz」単位で入力します。

(kiwisdr.comサイトより画像引用)

このようにPC画面にはウォーターフォールが表示され、スピーカからはFT8のトーンが出てきました。周波数を変えるとSSBでの交信を聞くこともできます。

受信周波数の範囲は10KHz~30MHzで1SDRあたりの最大アクセス数には限りがありますが、無線のワッチ用として活用できそうです。それをSWLやBCLと言うのかは良くわかりませんが・・・世界のSDRサイトのマップはここで見ることができます。

FT8のトーンを別のPCに入力してJTDXやWSJT-Xで処理するとデコードできるのでしょうか? ただその結果をPSKReporterにレポートしてしまうとまずいので、その時はレポート機能をOFFにする必要があるかも知れません。

bookmark_border[495] 30m FT8のパイル

昨日は朝の時間帯のみの運用となりましたが、リグの周波数が前日の設定になっていたためまずは30mでFT8をワッチしました。すると・・・

ターゲットの局は「3X」でギニア局のようです。しかし当局には受信できませんでした。しばらくワッチを続け、3X局が現われるのを待っていましたが結局現れず、こちらもバットを振って三振になることすらできないまま、いつしかパイルはフェードアウトしていきました。

その後、ATAS-120Aアンテナを撤収し、6m/2m/430の各バンドで国内2局ずつ、計6局とQSOさせていただいて週末の運用を終えました。

bookmark_border[494] イングランドとの初QSO

昨日、30m FT8でイングランド局とのQSOが成立しました。「CQ JA」が出ていたのでダメ元で2回ほど呼んでみましたが応答はありません。3回めであきらめてTXを止めたところ・・・

何と応答がありました。慌てて相手局をダブルクリックして1秒ほど反応が遅れましたが、事なきを得てシーケンスが進んでいきました。これで1エンティティ追加です。

欧州はいつもは北側と西側が厳しいので貴重なQSOでした。これがその時の伝搬状況です。

その後、このバンドではウェールズとベルギーの局がCQを出すのが見えており、これまでいずれもコンタクトしたことの無いエンティティでしたので何度か呼びましたが、見事玉砕しました。やはり苦しいですね。

気を取り直して、最後にチリの局とQSOできたところで運用を終えました。

bookmark_border[493] Martin F.Jue氏とMFJ社

今回は、MFJ社と創業者のMartin F. Jue氏についてWikipediaや同社HPなどを元に調べてみました。

Martin F. Jue氏(K5FLU)

1966年にミシシッピ州立大学、1971年にジョージア工科大学を卒業しマグナボックス社で1年間働いた後、かつてミシシッピ州スタークビルにあったスタークホテルの部屋で1972年にMFJ社を創業。CWフィルターキットの製造を開始。その後、MFJ社は世界最大のアマチュア無線製品のメーカーに成長。2001年に「CQ」殿堂入り、2009年に「QRP」殿堂入りを果たした。また2011年に「Ham Radio Outlet Certificate Of Honor」を授与、2012年にはARRLより特別功労賞を受賞。

MFJ

社名は「MFJ Enterprises, Inc.」で、5つの子会社(Ameritron HF Amplifiers, Hy-Gain Antennas and Rotators, Mirage VHF/UHF Amplifiers, Vectronics, Cushcraft Amateur Antennas)を保有。1972年にMartin F. Jue氏が事業を開始した後、当初は直販を中心に小売販売をし、アマチュア無線市場が拡大するにつれディーラを通した販売に移行。現在、米国に200以上、海外では40超のディーラを持つ。ディーラを通じて製品の95%以上を販売、残りはネット販売。

このように、Jue氏は事業を通じてアマチュア無線界の発展に貢献して来られた偉大な方だと理解しました。

同社や子会社の販売サイトを見ても、商品の種類の多さに驚かされます。ただShipping policyを見ると出荷先は米国内に限るとのことです。日本のディーラさんがどの商品を扱っているのかはわかりませんが、今後、MFJ社の商品を何か買ってみたいと思いました。

bookmark_border[492] MFJの特許検索

今回は、MFJのATU関連特許についてUSPTO(米国特許庁)の検索サイトを使って検索してみました。

ここの「USPTO Patent Full-Text and Image Database (PatFT)」→「Quick Search」で検索画面が開きますので、Term1にはMFJと記入、Field1はAssignee Name(譲受人)を指定します。通常、職務発明の場合は発明者(従業員)から会社への譲渡がなされるため、このような指定にしました。

その結果・・・

1 D374,010 Digital signal processor
2 D368,270 Antenna performance analyzer
3 D363,724 Front panel for an amateur radio code keyer
4 D363,443 Meter
5 D342,690 Meter display panel

これら5つがヒットしました。しかし特許番号に「D」がついていますので、いわゆる特許ではなく「Design Patent:意匠」ですね。MFJが特許権者として保有する米国特許は見つけることができませんでした。

次に発明者をキーワードとして検索するために、上記意匠の発明者(創作者)を確認しました。

1 D374,010 Jue; Martin F. / Pan; Steven S.
2 D368,270 Jue; Martin F.
3 D363,724 Jue; Martin F. / Jue; Stephen D.
4 D363,443 Jue; Martin F. / Pan; Steven S. / Rauch; Charles T.
5 D342,690 Jue; Martin F. / Pan; Steven S. / Rauch; Charles T.

ここで「Jue; Martin F.」=Martin F. Jue氏という方が全てに関わっていてキーパーソンのようです。ネット検索してみるとこの方はMFJ社の創業者でした。名前の頭文字をとって社名にしているのでしょうか。

そこで同氏を発明者とする特許を検索しました。今度はTerm1にJue; Martin F.と記入しField1はInventor Name(発明者)を指定します。

(発明者:Martin F. Jue)
1 10,553,936 Antenna tuning circuits, modules, and systems and related techniques
2 10,551,421 Method and apparatus for remotely determining antenna input impedance
3 10,340,586 Antenna tuning circuit, module, and system
4 10,309,998 Method and apparatus for remotely determining antenna input impedance
5 10,153,541 Autotune mobile antenna
6 7,453,328 Bandwidth high-power T network tuner
7 7,224,241 Extended matching range tuner
8 D374,010 Digital signal processor
9 D368,270 Antenna performance analyzer
10 D363,724 Front panel for an amateur radio code keyer
11 D363,443 Meter
12 D342,690 Meter display panel

12ケがヒットしました。#8~#12は上述の意匠分ですね。特許タイトルを見ると#1~#7の特許全てがアンテナチューナ関係のようで、書誌情報だけで判断すると、これらの特許は同氏が保有しているようです。

ちなみにこの方の特許(出願中含め)の状況は、JUSTIA Patentsのサイトでも確認することができました。USPTOよりもこちらの方がわかり易いかも知れません。

また、Jue氏以外のPan / Jue / Rauch 各氏が発明者となる特許も検索してみました。

(発明者:Steven S. Pan)
1 D374,010 Digital signal processor
2 D363,443 Meter
3 D342,690 Meter display panel

意匠のみですので、この方は工業デザイナーでしょうか・・・

(発明者:Stephen D. Jue)
1 6,766,447System and method of preventing speculative reading during memory initialization
2 6,718,488 Method and system for responding to a failed bus operation in an information processing system
3 6,567,931 Preventing false remote system wake events following AC power loss
4 D363,724 Front panel for an amateur radio code keyer

特許タイトルから想像すると、この方はロジック屋さんでしょうか・・・。元々の意匠(#4)は1993年出願でMFJに帰属していますが、#1~#3の特許は出願が1999年~2000年で全て別の企業に帰属しています。

(発明者:Charles T. Rauch)
1 8,669,911Balanced transmission line with parallel conductors
2 8,175,546 Receive antenna interface for an RF transceiver
3 D624,060 Antenna feed line
4 7,573,349 Antenna balun
5 7,423,588 Phased array antenna system
6 7,319,435 Balun for an antenna
7 D363,443 Meter
8 D342,690 Meter display panel

アンテナ屋さんでしょうか・・・。#1~#6の特許は2004年~2011年に出願されたもので、全て別の企業に帰属しています。

この様に特許を検索していくと、発明者ごとの専門分野や動向が想像できますね。検索や抽出を自動化すれば会社/発明者/技術/期間のマップが作れそうです。

本論から外れてしまいましたが、今後、電源重畳以外にMFJ製ATUに何か特徴が無いか、Martin F. Jue氏の特許内容から探っていければと思っています。