bookmark_border[149] FT8 受信表示遅れ

昨日は午後から急にJTDXでの受信表示が遅くなり、受信局数に関係なく結果が表示されるまで3~5秒もかかってしまう状態となりました。

午前中は40m国内バンドで30局近いデコードを1秒程度で処理して快調だったのに、午後は状況が一変しました。

タスクマネージャーでCPUの負荷状況を見ても100%には届いていないですし、JTDXの「CL」を100%から50%に落としても変化はありません。またネットで調べて「Antimalware Service Executable」のプライオリティを下げても改善せずです。JTDXの古いバージョンを使ってみましたが状況は変わりません。

相手局を呼び応答があっても、表示が遅れるためその前にこちらから送信してしまい、その途中でデコード結果が表示されるので、慌ててそれをクリックして事なきを得るという状態でした。
今日はまだ試していませんが、午前と午後で何が変わったのか・・・考えてみます。

bookmark_border[148] 80条報告

電波法第80条には、無線局免許人等の報告義務が規定されています。

その中で「この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反して運用した無線局を認めたとき」が報告対象の一つに挙げられており、そのときはその旨を総務大臣(書類提出先は所轄の総合通信局長)に報告しなければなりません。

平日の日中に2mや430をワッチしていると、明らかにアマチュア業務に反すると思われる内容や所定のバンドを外れたところで通話が聞こえてくることがありますが、法律上の「無線局を認めた」に該当するのかどうかが良くわかりません。たとえばその無線局の位置や名称まで特定して報告する必要があるのか、日時、周波数、電波形式、その他違法と判断した理由を報告すれば良いのか少し調べてみます。

私自身、特に妨害を受けている訳ではなく、また正義感を振りかざして報告するものでもありませんが、法律上免許人には報告義務が課せられているためそれを遵守すべきとの思いがあります。
書式はJARLのサイトからダウンロードできるようですので、平日の日中にワッチする機会はあまり無いのですが、報告できるだけの情報を集めたうえで対応しようかなと思っています。

bookmark_border[147] HFJ-2mの扱い

昨年購入したHFJ-350M用の収納ポーチにセットで2mバンド用コイル(HFJ-2m)が付いてきたもののこれまで一度も使用しておらず、試してみようかどうしようか迷っています。あまり悩むようなことでも無いのですが・・・

これを使うときはHFJ-350Mのロッドエレメント長を調整する必要がありますが、ロッドは160mバンド用に調整し伸ばした状態で部屋に置いてあり、その長さをできれば変えたくないということと、ベランダ内に設置してあるSB7ホイップアンテナをSD330用の基台に取り付け、試しにエレメントをベランダから外側に離して運用してみたところ、電波の飛びがベランダ内設置の状態とあまり変わらないことがわかったためHFJ-2mも推して知るべしで、これが使用をためらっている理由です。

今後このコイルが活躍するときまで、そのまま保管しておきたいと思います。

bookmark_border[146] ホイッスラー現象と南極

大学では一般教養科目にはあまり興味はありませんでしたが、専門科目には興味を引く講座が多く、その中でも、電磁波を専門とする教授の講義は特に印象に残っています。

アマチュア無線では扱わない数KHz程度の超長波(VLF)が地磁気の磁力線に沿って伝搬する「ホイッスラー現象」の様子や、その教授が南極越冬隊長をされたときのスライドなど、情報量が豊富な割には易しく楽に受講することができたように思います。

最近のCQ誌にも南極越冬隊の記事が載っており興味深く拝読させていただいています。電波伝搬は自然現象ですので、様々な自然現象を観測する南極観測と電波は切り離せないものがありますね。無線業務に携わる方には、南極に対して特別な思い入れのある方が多いのではないかと想像します。

ところで、今活躍している南極観測船は「二代目しらせ(5003)」ですが、「初代しらせ(5002)」は船橋にあるサッポロビール千葉工場横の岸壁に係留されています。以前訪れたときは内部を見学できビデオなども見せていただきましたが、今はコロナの影響で見学は中止しているようです。

そこは、日本に居ながらにして南極気分を味わえる貴重な場所かも知れません。

bookmark_border[145] HF通信におけるノイズ低減

アマチュア無線に関する話題ではないのですが、40年前に大学の卒論のために船舶HF通信のノイズ低減について研究したときのことをふと思い出しました。

当時はもちろんアナログ通信で、船舶ですから過酷な自然環境にさらされて通信品質に影響を及ぼします。特にAMやSSBなどの振幅変調方式の通信では、熱帯性驟雨(スコール)などの強い雨により信号の振幅が変動して通話の明瞭度が悪化するため、それをいかに改善するかがテーマでした。

通常のゆっくりしたフェージングとは異なり、スコールによる振幅変動は、振れ幅は小さいものの周期が短くてランダムでホワイトノイズに近いため、それをAFレベルでいかに低減するかというのが課題でした。ホワイトノイズは周波数全体に満遍なく広がるため、音声帯域以外を遮断するようなフィルタでは防ぐことができません。

一方、ホワイトノイズは時間的にランダムですので、自己相関すなわち時間「Δt」離れたノイズとの相関はゼロになり、逆にΔtがゼロの場合は相関は限りなく大きくなります。実際は純粋なホワイトノイズではないので、そのようなインパルス状にはならないのですが、ノイズ信号の周波数軸を時間軸に変換すると、時間「0」近辺に多くのエネルギ―が集中するのがわかります。

この特徴を利用して、AF信号をA/D変換し、それをFFTに掛けて時間軸に変換、時間「0」近辺のデータを取り除き、逆FFTに掛け周波数軸に戻し、最後にD/A変換してアナログ信号に戻すという作業を、ミニコンを使ってソフトウェアでシミュレーションしていました。なお、ノイズが乗ったAF信号を一定の時間枠で切り取って上記の処理をし、その結果をつなぎ合わせるというプロセスも必要でした。

その結果どうだったか・・・は、残念ながらあまり記憶がありません。ただほんの入り口ではありますが、実験を通じて信号処理理論に触れることができたのは良かったと思っています。今や、DSPさらにはPCアプリを使ったリアルタイムでのフィルタリングが当たり前ですので、それがブラックボックス化してしまい、基礎理論をシミュレートする機会が少なくなったことを考えると貴重な経験でした。