bookmark_border[147] HFJ-2mの扱い

昨年購入したHFJ-350M用の収納ポーチにセットで2mバンド用コイル(HFJ-2m)が付いてきたもののこれまで一度も使用しておらず、試してみようかどうしようか迷っています。あまり悩むようなことでも無いのですが・・・

これを使うときはHFJ-350Mのロッドエレメント長を調整する必要がありますが、ロッドは160mバンド用に調整し伸ばした状態で部屋に置いてあり、その長さをできれば変えたくないということと、ベランダ内に設置してあるSB7ホイップアンテナをSD330用の基台に取り付け、試しにエレメントをベランダから外側に離して運用してみたところ、電波の飛びがベランダ内設置の状態とあまり変わらないことがわかったためHFJ-2mも推して知るべしで、これが使用をためらっている理由です。

今後このコイルが活躍するときまで、そのまま保管しておきたいと思います。

bookmark_border[146] ホイッスラー現象と南極

大学では一般教養科目にはあまり興味はありませんでしたが、専門科目には興味を引く講座が多く、その中でも、電磁波を専門とする教授の講義は特に印象に残っています。

アマチュア無線では扱わない数KHz程度の超長波(VLF)が地磁気の磁力線に沿って伝搬する「ホイッスラー現象」の様子や、その教授が南極越冬隊長をされたときのスライドなど、情報量が豊富な割には易しく楽に受講することができたように思います。

最近のCQ誌にも南極越冬隊の記事が載っており興味深く拝読させていただいています。電波伝搬は自然現象ですので、様々な自然現象を観測する南極観測と電波は切り離せないものがありますね。無線業務に携わる方には、南極に対して特別な思い入れのある方が多いのではないかと想像します。

ところで、今活躍している南極観測船は「二代目しらせ(5003)」ですが、「初代しらせ(5002)」は船橋にあるサッポロビール千葉工場横の岸壁に係留されています。以前訪れたときは内部を見学できビデオなども見せていただきましたが、今はコロナの影響で見学は中止しているようです。

そこは、日本に居ながらにして南極気分を味わえる貴重な場所かも知れません。

bookmark_border[145] HF通信におけるノイズ低減

アマチュア無線に関する話題ではないのですが、40年前に大学の卒論のために船舶HF通信のノイズ低減について研究したときのことをふと思い出しました。

当時はもちろんアナログ通信で、船舶ですから過酷な自然環境にさらされて通信品質に影響を及ぼします。特にAMやSSBなどの振幅変調方式の通信では、熱帯性驟雨(スコール)などの強い雨により信号の振幅が変動して通話の明瞭度が悪化するため、それをいかに改善するかがテーマでした。

通常のゆっくりしたフェージングとは異なり、スコールによる振幅変動は、振れ幅は小さいものの周期が短くてランダムでホワイトノイズに近いため、それをAFレベルでいかに低減するかというのが課題でした。ホワイトノイズは周波数全体に満遍なく広がるため、音声帯域以外を遮断するようなフィルタでは防ぐことができません。

一方、ホワイトノイズは時間的にランダムですので、自己相関すなわち時間「Δt」離れたノイズとの相関はゼロになり、逆にΔtがゼロの場合は相関は限りなく大きくなります。実際は純粋なホワイトノイズではないので、そのようなインパルス状にはならないのですが、ノイズ信号の周波数軸を時間軸に変換すると、時間「0」近辺に多くのエネルギ―が集中するのがわかります。

この特徴を利用して、AF信号をA/D変換し、それをFFTに掛けて時間軸に変換、時間「0」近辺のデータを取り除き、逆FFTに掛け周波数軸に戻し、最後にD/A変換してアナログ信号に戻すという作業を、ミニコンを使ってソフトウェアでシミュレーションしていました。なお、ノイズが乗ったAF信号を一定の時間枠で切り取って上記の処理をし、その結果をつなぎ合わせるというプロセスも必要でした。

その結果どうだったか・・・は、残念ながらあまり記憶がありません。ただほんの入り口ではありますが、実験を通じて信号処理理論に触れることができたのは良かったと思っています。今や、DSPさらにはPCアプリを使ったリアルタイムでのフィルタリングが当たり前ですので、それがブラックボックス化してしまい、基礎理論をシミュレートする機会が少なくなったことを考えると貴重な経験でした。

bookmark_border[144] 周波数ロック

昨日はFT8 国内40mバンドに多くの局がQRVされており、自局の送信周波数が設定できないほどの混み方でした。

そのため、普段はあまり使わないのですが、JTDXを「ロックTx=Rx」に設定しCQ局に対して同じ信号周波数で呼び出しをする方法にしました。その時、ある局(X局)が当局を呼んでくれたことがわかり、ちょうど他のCQ局(Y局)を呼び始めたタイミングだったので急遽X局をクリックしました。

いつもの感覚ですと、その時点でY局への呼び出しがキャンセルされX局への呼び出しに変わるのですが、今回はその様にはならずY局への呼び出しシーケンスが続きました。Y局とのQSOが終わり、改めてX局とのQSOも完了しました。

この動作は「ロックTx=Rx」設定の関係かと思いますが、JTDXの設定項目の「全般」→「送信中のTx周波数変更を許可」にチェックを入れていなかったため、送信中に別の局に周波数変更ができず、そのため元々の局に対して信号の送出が続いたものと思われます。

なお、送信中に信号周波数を変更することは違法ではないと認識していますので、上記項目にチェックを入れました。

その効果についてはその後試す機会は無いのですが、少しずつ設定項目の意味を学習しているという実感があります。また、スプリットを「リグ」設定している場合、VFO-Bの搬送波周波数自体が送信中に変わることが法的にどうなのかは、確認する必要があると思っています。

bookmark_border[143] 80mバンドでの珍事

80mバンドの国内用QRGでFT8をしていたら、UAEとおぼしき局が国内局を呼ぶ様子がPC画面に表示されました。割と信号が強く、おそらく国内から発信された電波と思いましたが、何局かその局に反応していたようです。

珍しいコールサインですので私も呼んでみようかと思いましたが、どうもそれは6エリアの局でプリフィックスの先頭文字「J」が抜けていることに気付きました。ログを見ると既に交信済みの局です。

ご本人もすぐに気付かれたようですが、なぜ「J」が抜けてしまったのか気になるところです。