bookmark_border[596] 久々の80m FT8

最近のローバンドの様子を見てみたいと思い、昨夜80mでFT8を運用しました。このバンドに出るのは今年1月以来ですので、実に9か月ぶりです。

普段使っているATAS-120Aアンテナは40mまでしか対応していないため、今回はSD330を使いました。チューニングは自作のスイッチボックスで行います。

このボックスにはリレーが入っていてPCからUSBを介して制御できるのですが、肝心のプログラムが完成していません。NanoVNAからのSWRデータをPCに取り込むことはできていますが、リアルタイムでSWRデータをモニタしリレーを制御する部分の仕掛けが難しく中断しています。Pythonでのリアルタイム制御は難しいのでしょうか・・・従って、未だNanoVNAの表示を見ながらスイッチを押すという手動制御です。

SWRの調整はこのようにうまく行きました。

実際のQSOの成果ですが、台湾、中国、ASロシア、国内の計4局にとどまりました。US局が受信でき何度か呼んでみましたが応答はありませんでした。

もう少し季節が進むとこのバンドも賑やかになってくるのでは、と楽しみにしています。

bookmark_border[557] ATU-100とHFV5

ATU-100をロングワイヤにつないでTUNEしようとしても、一部バンドを除き「Hi-SWR」となってリグRF出力が抑えられ、ATU-100がTUNE動作する最低入力電力に届かないためTUNEできない・・・という趣旨で昨日投稿しました。

その後、元々同調が取れていないロングワイヤの代わりに、各バンドで調整済みのHFV5をつないだらATU-100がどの様な動作をするかを試してみました。

その結果、ロングワイヤとほぼ同じ状態となりました。ATUユニット内のRFケーブル引き回しの関係で、特にハイバンドでは影響が出ているのかなとも思いましたが、同じルートでATUのリレーだけをバイパスしてもHFV5ではきちんと各バンドでマッチングが取れていますので、引き回しはそれほど影響していないものと思われます。

そうすると、解決にはやはりリグの高SWR保護機能の調整(解除)や、ATUの最低動作入力電力の変更など根本的な処置が必要になりますね。前者はファイナルへの影響が心配ですし、後者はハード・ファーム両面で変更が必要のようでハードルが高そうです。またFT-991AMのTUNEモード設定(特にEXTERNAL)については不勉強ですので、ここにもヒントがあるかも知れません。

ところでATU-100を立ち上げたときにこの様に表示されるのですが、一度、NanoVNAを使ってバンド毎のATUの入力インピーダンスを追いかけてみようかと思います。

なお、ATU-100のマニュアルによると「BYPASS」と「AUTO」ボタンを押しながら電源ONすると「Simple Test Mode」に入り、L、Cがマニュアルで設定できるとのことです。そこでATUにロングワイヤを付け、L、Cをマニュアルで変えながらATUの入力インピーダンス(スミスチャート)の動きをNanoVNAで観測すると、各バンドで最適なL、C値が分かると思います。でもそうするとATUでなくマニュアルチューナになってしまいますね。

bookmark_border[370] 久しぶりのSD330

最近はSD330の自動チューニングについて色々と考えていたものの肝心のSD330を使っていなかったのですが、リレー内蔵のスイッチボックス(コントローラ)が完成したこともあり、天気も良かったので久しぶりに基台に取り付けてベランダから出して運用してみました。このアンテナを使うのは実に2か月ぶりです。

まずはコントローラの具合ですが、PCからのリレーコントロールも良い感じです。しかしながら、まだ自動化プログラムを組んでいないため、結局PC画面上のボタンを押してUP/DOWNするだけのマニュアル操作です。また、40m、80mでは調整がシビアなため、手動でのリレーON/OFFでは遅れが生じるため調整が仕切れず、結局、最後はプッシュスイッチでのコントロールが必要です。

とは言え、SWRが2以下に収まっていればOKと割り切ればそこまでシビアに考えなくても良いのかも知れません。下は40mでのSWR状況です。

センターはFT8国内バンドの7.041MHzでスパンは±100KHzです。多少ズレても全く問題無いレベルですね。なおATAS-120Aでカウンターポイズを結構追い込んだため、SD330でも各バンドそのまま有効に働いているようです。

bookmark_border[361] NanoVNAからのSWR取得

NanoVNAから反射係数のデータを取得できることがわかりましたので、センター周波数とスパンをマニュアル入力し、反射係数からSWRを導き出す簡単なプログラムを組んでみました。

nanovna.pyをそのまま使わせていただき、コマンド入力処理部分はコメントアウトし無効化したうえで新たに下記のコードを追加して、初めに反射係数表示を試しました。

なお、最初は周波数セット後すぐにデータ取得しようとしましたが、前のデータが残っていたようでしたので、データ取得前に0.2秒の「待ち」を入れています。待ち時間を変えてみましたが、0.05秒では短かすぎ、0.1秒ではギリギリのようでした。

センター周波数に50.313MHz、スパンに1MHzを入力した結果は以下のとおりです。ちゃんと複素数表示されていますね。測定数はデフォルトの101に固定しています。アンテナはHFV5を使っています。

次に反射係数からSWRを求める式を入れました。

式はおなじみのSWR =(1+|反射係数|)/(1-|反射係数|)です。先ほどの反射係数表示のコマンドはコメントアウトし、SWR表示のコマンドを追加しています。

その結果は以下のとおりです。

実際に使いたいのは真ん中(50番目)の値ですので、それを取り出す式と表示コマンドを追加しました。Pythonでは順番は0から始まるとのことですので50番目は「49」を指定することになります。また小数点以下2桁まで表示するのにフォーマット関数を使っています。

その結果、この様にセンター周波数に対応したSWR値を得ることができました。

ちなみに下はNanoVNAを50Ωで終端したときのものです。当然ながらSWRはほぼ1ですね。

NanoVNAからのSWRの取得には結構遠回りして難航しましたが、ようやくここまでたどり着くことができました。PCによるリレー制御とSWR計算が実現しましたが、今後、更にSD330コントロールのアルゴリズムやGUIを考える必要があり道半ばという感じです。

またリレーとプッシュスイッチを格納するスイッチボックスの作成も必要です。
悩ましいのは、周波数情報をリグから取るかPCでマニュアル入力するかですが、リグ接続の場合JTDXとのバッティングをどの様に回避すれば良いかがわからないため、取り敢えずマニュアル入力で行こうと思います。

ちなみにSWRデータはリグからではなくNanoVNAから取りますので、高SWR状態でTX ONする必要がなくリグへの負担は無くなりますが、同軸切替が必要となりますのでその点は自動化が難しいですね。当局の場合は元々リグとNanoVNAの切替に同軸スイッチを使っており、接続はそのままでOKです。

bookmark_border[270] 10m CDP-106フルサイズ化の検討

10mではCDP-106のSWRが下がらず、その原因は建物の影響であることはほぼ間違い無いのですが、アンテナ自体これ以上建物から遠ざけることができないため、延長コイルを使わずにフルサイズにしたら少しは改善するのではないかと思い少し実験をしてみました。

まずは延長コイル無しでロッドエレメントを一杯に伸ばしたときのSWRの状態を調べました。

センターは33.5MHzのところで、SWRは1.8を切る程度しか落ちていません。一方6mでは先日測ったときは1.2以下まで落ちていました。

この状態で、仮にエレメント長を10m用フルサイズにした場合に果たしてSWRの落ちが期待できるか・・・

今回の結果により周波数が低くなるとそれだけ建物の影響が大きくなることが再認識でき、フルサイズにしたところで10mでは無理があるかも知れません。そのため、一旦この方法は諦めて別の方法を考えたいと思います。