シャックの小物入れを整理していたら「鉄道友の会」のバッジが出てきました。このブログのテーマであるアマチュア無線には関係の無い話題ですが、おそらく無線に興味を持っている方は鉄道もそれほど嫌いではないだろうと勝手に想像し、今日はこのテーマで昔話をしたいと思います。
私は幼い頃から鉄道を見たり乗ったりするのが好きで、高校生になると夜行列車に揺られながら一人旅を楽しむことが多くなりました。その頃はミニ周遊券やワイド周遊券を購入したり、自分で旅程を組んで国鉄や私鉄の切符を綴じた一般周遊券を発行してもらうなど、列車に乗るまでの計画や切符の手配なども含め、本当に楽しい時間でした。
夜行列車の座席車は大抵4人掛けのボックス(クロス)シートで、必ずと言って良いほど床に新聞誌を敷き靴を脱いで、足は前の座席の狭いスペースに乗せたりして、皆さん窮屈な長時間の移動でなるべく体に負担が掛からないよう譲り合っていたものです。当時はまだ冷凍みかんとポリ容器に入ったお茶は定番だったように思います。中央本線「急行アルプス」(165系)の夜行ともなると、山登りの猛者が多いせいか、通路に新聞誌を敷いて寝たりボックス席の床面に身体を入れてきたりで密状態になっていました。でも、その時は特に珍しい光景では無かったですね。
前置きが長くなりましたが、私が鉄道友の会に入会したのはちょうどその頃です。昭和50年頃でしょうか。ブルーリボン賞やローレル賞の列車に特別に乗ることができたのは良い思い出です。
そのうち会合にも出てみたくなり、電車に関する部会に参加してみました。有楽町にあるビルの大きな会議室には会議用テーブルが四角く並べられていて多くの人が集まっていました。最初は勝手がわからずどこに座れば良いかもわからずで空いている席に座りましたが、そういう部会は皆さん大抵座る席が決まっていて、自由席でありながら半指定席のような感じで、もしかすると知らないうちにどなたかの気分を害してしまっていたかも知れません。
部会が始まると、各会員から車両編成の読み上げがありました。皆さん黙々とメモしていますが、私は新参者でどうして良いかわからず、ただただ座って聞くばかりでした。その雰囲気に、高校生ながら気まずい思いになったのを覚えています。もう少しラフな雰囲気を想像していたのですが・・・。それまで大勢の大人が集まる「会議」など参加したことが無かったので、ストレスを感じたのかも知れません。
ということで、その部会には一度出ただけで、今度は他の部会にも出てみようかとも思いましたがおそらくどこも同じだろうと思い結局それきりになってしまいました。その様なこともあり、鉄道友の会は数年で退会しました。趣味の世界でストレスを感じるのは本末転倒ですので、それで良かったのだと思います。
その後も鉄道での一人旅はしばらく続けていましたが、そのうち夜行列車が減って計画が立て難くなったりクルマの方に没頭したりして、だんだんと鉄道から離れていきました。
「鉄道友の会」のバッジを見て昔のことを色々と思い出しましたが、一方でアマチュア無線はマイペースで楽しむことができ、また他の方とのつながりも持てるため自分には向いていると改めて思った次第です。