bookmark_border[71] アンテナアナライザ

アンテナアナライザとしてNanoVNAというベクトルネットワークアナライザを使っているのですが、アンテナ調整にとても役立っています。

小型軽量で安価ですし、SWR特性もダイレクトにグラフィック表示されますので、アンテナにNanoVNAをぶら下げてアンテナエレメントを縮めたり伸ばしたりしていくと、簡単に狙った周波数にSWRを落とすことができます。

初めに中心周波数とスパンを設定し校正しておく必要はあるのですが、これらのパラメータは、5つあるメモリに格納され電源を落としても記憶されますので、あらかじめシャックでバンド毎にパラメータをメモリに保存しています。逆に5バンド分しかメモリできないため、私の場合は80m、40m、20m、15m、10mバンドを設定しています。

それをアンテナにつなぎ、メモリを呼び出すだけでSWRの測定が始まります。スパンは1MHzで設定しており、初めにエレメントを少し長めに伸ばしておくと、大抵左の方(=周波数の低い方)にSWRの最小点が現れます。そして少しずつエレメントを短くしていき、中心周波数付近まで来たら、スパンを100KHzに変えて長さを微調整します。

アンテナとシャックの間を行ったり来たりする必要がなく、ロッドアンテナですので工具を使うこともなく手で簡単に長さ調整ができるのも効率的です。

ちなみにNanoVNAの画面は4インチ程度の小さなもので、タッチパネル式のため画面タッチに手こずります。そのためか、私の購入したものにはストラップに小さな三角形のプラスチック製の板(各頂点はR加工)が付いていて、それを使ってタッチすると誤タッチがなく快適に使いこなすことができます。

前のアンテナのときは、アンテナ直下でNanoVNAを使ったことがなく、シャックでPCに接続していたのであまりこの三角形のものを意識していなかったのですが、フィールド(ベランダ)に持ち出して使うにはそれは大きな価値があることに気付きました。

bookmark_border[70] 160mバンドでの初SWR調整

国内FT8用160mバンドの1.908MHzにアンテナ調整しました。ベランダのアンテナ直下でSWRは1.5とばっちりです。

しかし・・・シャックに戻ってリグのアンテナチューナボタンを押しても動作しません。ということはSWRは3を超えていますね。

このくらいの周波数になると、アンテナ周辺での人体の影響が大きいのでしょうか。このバンドでQRVするには原因と対策を考えなければなりません。

ちなみに使っているカウンターポイズは5m x 5本のもので、対応バンドは3.5MHzから上となっているのでそもそも無理と思いつつ、まずは自分の位置を変えてみてSWRの変化を見ることから始めたいと思います。そしてコードの引き回しを変えたり、それでダメであればもう少し長いコードを使うことも必要かも知れません。

bookmark_border[69] 強風下での運用

先日は風が強く三脚アンテナにとって最悪の日でした。

三脚の下におもりをつるすための(?)フックが付いていて、1.5Lペットボトルを2本入れた袋を下げて運用していたのですが、1時間ほどで倒れてしまい早々に撤収しました。

幸いアンテナには大きなダメージはありませんでしたが、ロッド部分が心持ち曲がったように感じます。手で持ってくるくる回すと、先端が少し円を描いたようになりますので多少曲がっているのですが、今回の倒壊が主原因だったのかがわかりません。ロッド部分は毎回動かす部分でもありますし、風の影響をもっとも受けやすい場所ですので、消耗品と考えた方が良いかも知れません。これは保守用部品として用意されているのでしょうか?

いずれにせよ大きな被害が無くて良かったです。今後は、転倒防止のため三脚の足の下の方におもりを付けるような対策をする必要がありそうです。

bookmark_border[68] アンテナ調整中の奇妙な現象

10mバンドでアンテナ調整をしている時のことです。奇妙な現象に遭遇しました。

それまで6mバンドにアンテナを合わせてQSOをしていて、10mでQRVしようと思いベランダに出てアンテナ調整をしました。その後シャックに戻りJTDXを6mから10mバンドの周波数に合わせようと画面を見てみると、何とJA8局が出ているではありませんか。それも6mバンドです。

6mで8エリアの局とはQSOしたことが無かったため、アンテナを再度6mに合わせ直そうかと思いましたが、せっかくなので試しにリグのアンテナチューナボタンを押してみると何とチューニングされます。そこで、そのJA8局を呼んでみました。何度か呼んだのですが全く応答がありません。

SWRはリグの簡易メータで見るとほとんど振れていないのでほぼ1になっています。相手局の信号がマイナス2桁dBと弱く、こちらも全く異なるバンドで調整したアンテナですので相手まで届かないのだろうと思いました。また、いくらアンテナチューナで同調が取れたとは言え、アンテナ自体にはそれなりの負荷が掛かっていると思われますので、これ以上深追いするのは止めました。

そして気持ちが落ち着いたところで改めて考えてみると、大きな失敗をしたことに気付きました。
何と、リグがダミーロードにつながっていたのです。実はリグとアンテナの間に同軸スイッチをかませていて、QSOするときはリグをアンテナにつなげ、QSOしないときはダミーロードにつなげるようにしています。

そして、6mから10m用にアンテナ調整をするときにも無意識のうちにスイッチをダミーロード側に切り替えていて、アンテナ調整後、そのスイッチをアンテナ側に戻すのを忘れていました。

ではなぜそれで受信できていたかというと、そのダミーロードは50dBのアッテネータでして、終端されていないものでした。従って、これはあくまでも推測ですが、アッテネータの放熱フィンがアンテナの役割を果たし受信できていたものと思われます。アッテネータ自体の入力インピーダンスは50Ωに近いのでSWRが1なのも当然ですね。

終端型のダミーロードを使わずにアッテネータを使っていたのは送信信号をNanoVNAで観測したかったからで、それをするときは送信出力を最低の5W(37dBm)まで下げています。50dBダウンなのでNanoVNAでの入力電力は-13dBmとなり良い感じです。

今回の件で、終端しないアッテネータをダミーロード代わりに使うと送信電波が漏れてしまうことに気付きました。今後は終端するなり、本当のダミーロードを使うなり考えたいと思いますが、終端用抵抗の規格は、抵抗値50Ω、定格電力は0.5mW(50W=47dBmからアッテネータで50dBダウンし-3dBm=0.5mW)で足ります。NanoVNAに付属している校正用のダミーロードで十分ですね。

しかし、これでアッテネータ自体からの輻射の心配はなくなるのか・・・心配は残ります。

bookmark_border[66] 6mバンドでのSWR調整

今度は6mバンドでアンテナを調整してみました。

SWRはかろうじて3を切っているのですが、バンド全体で2を超えています。同調ポイントが見当たりませんが、少し帯域を広げてSWR特性を見てみると、確かにアマチュアバンド内ではU字型の底になっているようです。ノンラジアルのホイップアンテナのような動作なのでしょうか。

一応リグのアンテナチューナーで調整できるレベルですのでCQを出しQSOは成立しました。このアンテナの6mバンドでの特性はこのようなものなのか、もっと追い込めるのか今後の検討課題です。