bookmark_border[449] FT3D 急速充電用ACアダプタ相違

FT3Dの急速充電用クレードル(CD-41)に使用するACアダプタについて、最初あまり深く考えずにFT3Dに付属していたものをそのまま接続していました。

その後何気なくクレードルの取扱説明書を読むと「PA-48A以外のバッテリーチャージャーは絶対に使用しないでください。」と、かなり強い口調で書いてあります。改めてFT3D付属ACアダプタの型番を確認すると「SAD-25B」という別物だったので、すぐに使用を止めました。

そこでPA-48Aを購入しようとネットで調べてみるとどうもこれは旧品で、後継商品はSAD-24Bのようですのでそちらを購入しました。

ちなみに、各ACアダプタの仕様は以下のとおりです。

・SAD-25B:10.5V、1.0A(10.5W)- FT3D付属のもの
・SAD-24B:12.0V、0.5A(6.0W) – 急速充電用(旧PA-48A)

新たに入手したSAD-24BをクレードルにつなげFT3Dを乗せると、クレードルの赤いLEDが点灯しました。その後、赤が点滅し始めしばらくそのままにしておくと緑が点灯しました。これで充電完了のようです。

その状態で受信を続けていると・・・

何と、本体表示部のバッテリインジケータが下がっています。どうもフローティング状態で充電を継続するのではなく、一度緑になると充電がストップしてしまうようですね。

一旦本体をクレードルから抜いて戻すと、赤が点灯してまた充電が始まったようです。これは、あくまで「充電のための置台」という位置付けと理解しました。

bookmark_border[447] FT3D固定リグ化?

少し前の話になりますが、FT3D用の急速充電用クレードル(CD-41)とスピーカマイク(SSM-17A)を入手しました。クレードルはずっしりと重量があり安定感抜群です。

これまでFT3Dは100円ポーチに入れたままで少しもったいない状態になっていましたので、メインリグのFT-991AMでFT8を運用しながらFT3Dで2m/430をワッチしようと、新たにこれらのオプションを揃えました。

SSM-17Aにはヘッドホンやイヤホンが接続できるジャックが付いているため便利そうです。

またベランダのアンテナをメインリグとFT3Dで共用化するため、同軸スイッチと1.5D(SMAP/MJ)ケーブルを入手しました。

同軸スイッチは床で支える状態になっていますが、しばらくはこれで様子を見ようと思います。

この様にFT3Dを固定運用できるようにしたため、リグが一台増えたような気分になりました。

bookmark_border[350] FT5DとFT3Dの比較

従来のFT3Dと比べて新機種のFT5Dは何が違うのか・・・気になったので調べてみました。下記のスペックは八重洲無線のサイトから得た情報です。

【FT5Dで追加・改善したと思われる部分】
・アクティビティモニタ(PMG/CAM)
・AF出力(1000mW)・・・FT3Dは700mW
・防水性能(IPX7相当)・・・FT3DはIPX5相当
・VFOバンドスキップ機能
・メモリオートグルーピング(MAG)機能
・ホルスタ・・・FT3Dはベルトクリップのみ

【FT5Dでデグレードしたと思われる部分】
下表に示すとおり、待ち受け時や受信時の消費電流が大きく増えているようです。巷で噂されているように、半導体逼迫対策として部品や回路の変更に迫られたということでしょうか・・・?

消費電流はともかくとして、筐体やチャンネル(メモリ)設定・選択機能などが改善したようです。特にFT3Dではメモリが使い難いと思っていましたので、その点が改善されたのは良かったですね。

今度はFT-818ND後継機の登場に期待したいと思いますが、まだまだ先でしょうか・・・

bookmark_border[304] FT3D+SRH770のSAR推定

無線機器の電波を一定時間で人体がどれほど吸収するのかを示す指標としてSAR(Specific Absorption Rate:電波の比吸収率)があります。

携帯電話機では、SARについて頭部組織10gに吸収されるエネルギー量の6分間平均値が2W/kgを超えないよう義務付けられており、各通信事業者は機種毎にSAR値を公表しています。
例)NTTドコモの関連サイト

他方、アマチュア無線機にはSARの基準は無いようです。

そこでFT3DにSRH770アンテナを付けてヘッドセット無しで5W運用したときの頭部への影響を探ろうと、ネット情報などを参考にしてSARを推定してみました。携帯電話機でOKとされている2W/Kg以下になっていればひとまず安心だろうということで・・・

下に挙げた諸々の資料によると、一般環境における「電磁界強度指針(6分間平均値)」は、電力密度S(mW/㎠)が30MHz~300MHzでは0.2、300MHz~1.5GHzではf/1500とのことです。

また、アンテナと人体との距離が近い場合は「局所吸収指針」としてSARを使い、100KHz以上300MHz未満で20cm以内、300MHz以上6GHz未満(※)で10cm以内に適用され、それ以外の距離においては電磁界強度指針によります。(※過去の資料では3GHz未満となっていますが、最近の資料によると6GHz未満までは局所吸収指針が整備され6GHz以上は未整備で、5G通信のミリ波運用に備えて検討中のようです。)

SAR自体は電波暗室の中で実機とファントム(疑似人体)を使って実測しないと出てきませんので、まずは簡易的に理論上の電力密度を求めてみます。

電力密度(W/㎡)=(電力xアンテナゲイン)/4πd2
(その他パラメータは考慮していません)

ここでFT3Dの送信出力(5W)、SRH770のアンテナゲイン(430MHz帯で5.5dBi=3.5倍)、距離d(0.1m)を当てはめてみると・・・

電力密度=141W/㎡=14mW/㎠

430MHzにおける電磁界強度指針は430/1500=0.29mW/㎠ですから、約49倍とかなり大きな値になりました。

なお10cmの距離では局所吸収指針が適用されますので、電力密度(mW/㎠)をSAR(W/Kg)に換算する必要があります。頭部組織の電波吸収特性は完全に無視するとして、仮に60Kgの人の投影面積を0.6㎡とし、頭部の重さと投影面積をその1/10にした場合・・・

・頭部の重さ:6Kg
・頭部の投影面積:0.06㎡

より、頭部における電波吸収率(?)SAR(W/kg)は

SAR=電力密度 141W/㎡ x 頭部投影面積 0.06㎡ / 頭部の重さ 6Kg = 1.41 W/Kg

で、2よりも小さくなりました。減衰パラメータやアンテナエレメント長は考慮していませんので実際はこれよりも低い値になるものと思いますが、逆に真のSARは頭部組織の電波吸収特性によるところが大きいと思われますので、これを無視して「SARを導き出せた」というのは無理がありますね。

一方、電磁界強度指針との関係では、指針の0.29mW/㎠以内に抑えるには70cmほど離す必要がありそうです。ちなみに2mバンドではSRH770のアンテナゲインは2.15dBiですので、430MHzでOKであれば2mでも問題無いと思われます。

この様にかなり雑な考察ではありますが、一応携帯電話機のSAR基準値以下の値が出たものの電磁界強度指針からは大きく外れていますので、「FT3D+SRH770」の組み合わせでヘッドセット無しの5W運用はできれば避けた方が良いかも知れません。今後、このリグで本格運用するときは「SSM-BT10」が活躍しそうです。

ちなみにFT3D標準添付のホイップアンテナのゲインはわかりませんが、5W出力の場合、仮にアンテナゲインを2.15dBiとすると電磁界強度指針以下に抑えるためには50㎝弱、アンテナゲインを0dBi(-2.15dBd)とすると40㎝弱、人体から離す必要がありますね。

(参考資料)
ARIB「くらしの中の電波」
総務書「電波防護のための基準の制度化」
総務省「電波防護のための基準への適合確認の手引き」
総務省「局所吸収指針の概要について」
総務省「電波の安全性に関する調査及び評価技術」のページ
電波防護指針(H9/4/24付)

bookmark_border[300] 無線運用復帰

この一週間ほど、所用のため無線の運用ができない日々が続きました。

そのため最近のコンディションが気になってPSK Reporterで日曜日から月曜日の状況を見てみると、2mでは米国、ロシア、中国が開けていて、米国とはQ65でつながっていたようです。

当局のアンテナ環境では2mでのDXは無理なため羨ましい限りですが、何とか「JD1」局と2mでQSOできることを願って、今週は少しアクティブに出てみようと思っています。

ところでFT3D用にと購入したSRH770アンテナを本体と一緒に収納するためのケースを探そうと思い、試しに今使っている100円ポーチにアンテナを入れてみたところ何と見事に収まりました。そもそもサイズ的にあきらめていたのですが、ポーチの素材が伸縮性のあるものだったため、底の部分にピッタリと収まってしまいました。FT3D本体、ACアダプタ、USB充電ケーブル、PCケーブルも、うまく一緒に収納することができましたので、持ち運び用ケースの件はこれで解決です。