bookmark_border[185] FT8スプリット運用時の内蔵アンテナチューナ操作

FT-991AM購入当初、FT8でリグスプリット運用した際に、内蔵アンテナチューナの動作がそれまでのFT-450DMと違っていたため少し面喰ったのですが、HFV5アンテナを使って10m/6mで運用する際にはアンテナチューナを使わざるを得ないこともあって、今ではすっかり慣れました。

以前のリグではTUNEボタンを押して同調させるだけで良かったのが、FT-991AMではそれだけではリグスプリット(VFO-Aで受信、VFO-Bで送信)運用時に送信するとチューナがOFFしてしまいます。

その後、VFO-AとVFO-B各々でTUNE設定する必要があるということがわかり、少し面倒ですが、①TUNEボタン押下、②A/Bボタン押下、③TUNEボタン押下、④A/Bボタン押下という操作を行うことにしています。

①でVFO-AのチューナON、②でVFO-Bに切替え、③でVFO-BのチューナON、④でVFO-Aに戻すというプロセスです。VFO-A/B間の切替はPCアプリ(JTDX)で自動的に行われますので、果たして④の操作が必要なのかという疑問はありますが、一応、リグ上でVFO-Aに戻すところまでマニュアルでやっています。

その状態で、アンテナをSD330に切り替えて40mなどにQSYすると、チューナをOFFするのを忘れてSWRが高くなり送信エラーが出ることがしょっちゅうあります。バンドによってチューナのON/OFFを自動で行う機能がついていれば良いのですが・・・

bookmark_border[155] スプリット運用時のアンテナチューナー動作

FT8で2つのVFOを使ってスプリット運用すると内蔵アンテナチューナ―がうまく動作しない症状について、八重洲無線のカスタマサポートに問い合わせをしていましたが、以下の趣旨の回答をいただきました。

・仕様であり無線機の不具合ではない
・SPLITでチューナーを使用する場合、送信側のVFOでチューナーをオンにする必要がある
・FT-991/Aのチューナーは送信でのみ有効

すなわちJTDXでリグスプリット設定すると、受信はVFO-A、送信はVFO-Bとなりますが、受信状態でTUNEボタンを押してチューナーをONしてもそれはVFO-A用にチューナーがONするということであって、送信時にVFO-Bに切り替わると、そもそもVFO-BではTUNEされていないのでチューナーは働かないということと理解しました。

VFO-AとVFO-Bを両方TUNEしておけば良さそうですが、もっと簡単な方法でできないか試行錯誤するしかなさそうですね。でもTUNEが必要なHFハイバンドは最近あまり使わなくなったので、例によって気が向いたら・・・ということになりそうです。

bookmark_border[72] FT8 スプリット送信とSWR

先週の三連休、40mバンドでFT8を楽しみました。バンド内は隙間の無いほどの盛況ぶりだったため、CQ局への応答には相手局に周波数(DF)をロックして信号を送信したところ、リグのアンテナマークが点滅しSWRアラームが出ています。

一応電波は出ているようですが、事前にアンテナチューナでチューニングしたはずなのに・・・と思いつつ、幸い、当局の呼び出しに対して反応が無かったため一旦QRTしました。

原因はすぐにわかりました。相手局のサブキャリア周波数(DF)は300Hzほどのところにありましたが当局は送受分離のスプリット操作をしているため、キャリアの送信周波数がFT8国内バンドの7.041MHzよりも1.5KHz低い7.0395MHzになっていたのです。これ自体は正常な動作なのですが、アンテナチューニングは7.041MHzのみで行っていたことが原因でした。

改めて低い方でもアンテナチューニングをしたらOKとなりました。短縮アンテナの帯域がシビアなことを実感した瞬間でした。

bookmark_border[32] スプリット操作

JTDXの無線機設定項目に「スプリット操作(Sprit Operation)」というのがあります。FT8で「スプリット」というと、送信信号と受信信号を別々の周波数に設定するというイメージがありますが、この「スプリット操作」はそれとは異なりオーディオ信号の高調波を通信周波数帯の帯域外に逃がして他局への妨害を軽減させる機能です。

例えばFT8では帯域は3KHzですので、送信信号周波数(DF)が1500Hz以上であれば高調波は3000Hz(3KHz)以上、すなわちFT8の帯域外に外れるため妨害を無くすことができます。従ってDFを常に1500Hz以上に設定して送信すれば良いのですが、もし局数が多く出ている場合は下の方の周波数を使うこともあり、そうすると信号の高調波成分がFT8の帯域内に落ちてきて妨害を与える可能性が出てきます。

そこで、DFを1500Hz~2000Hz以外の周波数に設定した場合、PCからリグに送られるオーディオ信号の周波数は1500Hz~2000Hzの範囲内に収めつつ、送信信号周波数をDFに合わせるために送信キャリア周波数(例えば40m帯の国内用であれば7.041MHz)自体を自動的に上げ下げして送信するのがスプリット操作です。

スプリット操作の設定は「無し」「リグ」「Fake It」の3種類あります。

「リグ」設定はVFOを2つ持つリグを使う場合に使用することができ、VFOの一方を受信用、他方を送信用とし周波数を自動設定して信号を送信する機能です。また「Fake It」はVFOを1つしか持たないリグを使う場合に使用するもので、受信時、送信時にVFOの周波数を切り替えて運用する機能です。

当局の場合、リグにはVFOが2つあるのですが「リグ」設定するとQSOの成功確率が落ちるような気がします。VFO切替やPCからのオーディオ信号送出、TX ON等のそれぞれのタイミングなどが関係しているのかと想像しますが、今後検証してみます。ここら辺もアナログ的なトライアルアンドエラーの要素があり興味深いところです。

ちなみに40m国内バンド(7.041MHz)における送信周波数の動きを見てみたら次の様になっていました。

・DF設定値が500Hz未満 → 送信VFO=7.0395MHz
・DF設定値が500Hz以上1000Hz未満 → 送信VFO=7.0400MHz
・DF設定値が1000Hz以上1500Hz未満 → 送信VFO=7.0405MHz
・DF設定値が1500Hz以上2000Hz未満 → 送信VFO=7.0410MHz
・DF設定値が2000Hz以上2500Hz未満 → 送信VFO=7.0415MHz
・DF設定値が2500Hz以上 → 送信VFO=7.0420MHz

蛇足ながら、DFを3000Hzに設定したところ送信VFOは7.0425MHzに設定されました。電波は出していませんが・・・